白雪王子と白馬のヒメ

「……うん?」

「雪島くんと恋人になんないと、いろ
いろおかしくなっちゃうよね」

「う、うん。そだね。あたしてっきり、
もう付き合ってるのかと……」

「だから付き合ってないってば」

“好き”だとは言ったけど、“付き合って”
とは言ってないもん。

さあ、大変だ!

「雪島くんに、ちゃんと“付き合って
ください”って言わなきゃ!」

「それが良いと思うよ……ていうか、
始めからそうしとけば…」

「何か言った?」

「え?別に何も言ってないよ?」

明後日の方向を向いて口を尖らせる
琴音ちゃん。

何か企んでるな…?でも可愛いから
許す!

「叶恵ー」

遠くで、雪島くんの声がした。

琴音ちゃんも聞き取ったらしく、今度はあたしを見てニヤニヤしながら言った。

「ほら、王子さまが呼んでるよ?」

「……そうみたいだね」

琴音ちゃんに送られ、あたしは廊下へ
出て行った。