「っ…………!?」

ちょっと待て。

俺、今……何て言った?

“好き”。

「っっっ……!!///」

一気に顔が熱くなるのを感じる。

じゃあ……白馬さんの隣は居心地が
良かったのも……、

全部、“好き”だったから?

「おい雪島ぁ、お前、顔真っ赤だぞ?
肌白いからわかりやすっ!」

「……ほっとけ、小川」

フイッと顔をそらす。

あーもう、あいつのことだから絶対
ニヤニヤしてる!

いや、小川のことはあんま知らない
けど……。

でも絶対ニヤニヤしてる!

「雪島くん?大丈夫?熱でもあるん
じゃない……?」

白馬さんの声が聞こえる。

ダメだ、好きってわかった瞬間に声を
聞くと、なおも心臓が高鳴る。

それを悟られないように……。

「……大丈夫。それより、さ。どうする
の?王子役」

「うん!あたしが決めるよ。2人と
一緒にやって、どっちが良いか
決める」

オーディション制か……。

……………??

「よし!じゃあさっそく、ホールへ
ゴー!」

「よっしゃ!やったるぜ!」

小川がノリノリで教室を出て行った。

俺は、小川のさっきの表情が脳裏に
焼きついたまま離れない。

切なげな表情で、一点を見ていた。

視線の先には……、

「……………」

白馬、さん……?