「颯恋!!」

「りぃ…泣」

「泣いてる暇なんてないでしょ!!
真白くんは?あと湊知らない?」



梨玖?

確かに梨玖何処だろう?

湊くんもいない…。



「もしかして……」

「なに?」

「あれ………ではないよね?」



りぃがある所を指差した。



「………………な、なにあれ…」



それはこの学校の全員いる勢いの
女の子が2人の男子を囲んでいたーー。




「梨玖…」

「え、じゃ…隣にはやっぱり…湊?」

「これはすごいね…」

「多分狙いは……」





《真白先輩♡♡♡ 第2ボタン下さい!!》

《きゃーーー!! 先輩ネクタイちょーーだい!!》

《先輩一緒に写真撮って♡♡♡♡》

《きゃーーー!! 和泉先輩♡♡ 真白先輩♡♡》




「第2ボタンとネクタイ……」

「これは卒業式の醍醐味だもんね」




それにしても人気ありすぎ…。




「よし、我々も行きますか!!」

「だね笑」




そして梨玖達の所に向かった。




「湊!!」

「梨玖!!」




私は着くなり大声で呼ぶと

周りにいた女の子は私達を見るなり

驚いていた。



「そんなに驚かなくていいのにね笑」

「あははw 大きな声だしすぎたかな笑」




「颯恋」

「梨玖!!」




私は梨玖の所に行き抱き着いた。




「ふっ、甘えん坊だな笑」

「今日限定笑」

「いつもの間違えだろ?」

「ち、ちがうわよ!!」

「はいはい笑」

「あ、ネクタイちょーだい!!」

「いいよ、ほら自分で取りなよ」



梨玖は私の目線まで下がり私を見たーー。

う、うちが取るの!?//////




《きゃーーー!! 朝比奈先輩羨ましい♡♡》

《まぢで真白先輩たちやばい♡♡》




「ほら、取らないの?
取らないなら他の子にあげちゃうよ?」

「な!?//// それはだめ!!」

「ふっ、早くとりなよ笑」

「〜~〜っ!!/////」



私は顔を真っ赤にさせながら

梨玖からネクタイを外したーー。