大好きな屋上の景色を眺めていたかったけど、最悪な出来事に眺める気を失せ、私は咲良の居る病室へと戻った。
「お帰り~!いい景色撮れた?」
「それがさ~、聞いてよ」
「屋上で変な男の人とあった。すっごく最悪な人!」
「え?何それ~」
「命を捨てようとしてたから、怒ったの!」
「自殺しようとしてたの?…」
「うん、でも自殺する気失せた!とか言って帰っていったけどね!」
「良かった~!命を捨てるなんてそんな酷いことダメだもんね。私達みたいに病気と闘ってる人からすると命はとても素晴らしいて思える。」
「でも、私は引き止めはしなかった。命を捨てるなんてそんなことは絶対ダメ。だけど私の命ではないのに生きろ!とか決めれなかった。」
「でも、その人は死ななかった。だからいいじゃん?」
「生きててくれたら嬉しいけどね。」
「その人が気になる。」
「え?」
「その自殺をしようとした人がどんなこと考えてるか聞いてみたい。」
「あいつなんか嫌い~(笑)だって、口悪いし!もう会いたくないよ(笑)」
「そーなんだ(笑)どんな男の人?」
「同じ年くらい!」
「私は陽菜しか友達いない。だから、他にも友達が欲しいなーて。」
病気もなく、毎日だるいと思いながら学校へと行く私。
咲良の事を思うと、申し訳なくなる。
学校に行って、友達と楽しく過ごして、勉強嫌いで、
それが、当たり前のことと思ってしまってはダメなんだ。
「咲良!また来るね!」
「待ってるね!」
咲良の笑顔しかみたことなかった私。
気づいてあげられなくてごめんね。
これから、あんな辛いことになるなんて…
まだ今は思ってもみなかった。