「なにあれ!かっこよすぎじゃない?!」

「やばいよあれ!超イケメン!」



女子たちが騒ぐのも無理ない。
だって本当に……

恐ろしいくらい整った顔。



「東京から来ました。
千葉 冬芽と言います
よろしくお願いします」




とても落ち着いた口調で
そう言って微笑むと、
また女子の金切り声が響く。


「ねー先生俺の席ってそこ?」


彼が指差したのは、
萌の右隣の席。

席替えの時に皆
嫌がって空いてしまった
窓際の一番後ろ。



「ああ……そうだな」

「やった!窓際キター」



なんか……ノリ軽っ。
金髪だし…チャラい感じの人かな……。




萌の隣に座った彼を、
みんなが見つめている。


うわぁどうしよ……
ひがまれそう!



せめて彼が萌に
話しかけてきたりしなければ
いいんだけど………。


「あ、ねぇ
荻原さん?だよね?」


ばかぁあぁあああ!