「うっわ、来たんだ」





それが第一声で、彼女からしたら
もう挨拶のようなものだ。
それがトリガーを引いて、
溢れ変える罵声と蔑んだ視線。


「マジ、帰ってくんないかなぁ」

「ちょーウザイんですけど」


口々に萌を罵る女子。

聴こえないフリをする男子。






このクラスは、
萌を嫌うことで上手く成り立っている。