「だよね~?
あんたみたいなやつが
王子に話しかける資格ないし?」



人差し指に髪を巻きつけて
取り巻きとゲラゲラ笑う花梨。




「王子の前ではあんたで遊べないから
これからは毎日放課後に
傷みつけてあげるよ」




その不適な笑みに、
思わず殺気を覚える。










なんで?


どうして?




なんでそこまでして萌に
嫌がらせしたいの?



「取り敢えず……あんた
金輪際、王子と口利かないこと」



まるで萌をしつけるように
人差し指を立てる花梨は、
萌を屋上倉庫の近くの壁に追い込んだ。



「わかった?」