にんじんは甘い、ピーマンは苦い

それから少し経った頃

あの日も、確か翠は私の教室に来ていた

「でさー!ねーちゃんが…」

いつものように、翠は彼の家であった出来事を私に聞かせる

私は、この時間がとても好きだ

日に日に彼を知ることが出来る気がして

「そーだったんだ」

翠の話に相槌を打って微笑んだ

ポンポンと、頭の上で動く手

「ん」

あぁ、この声が一番好きだ