離してなんてあげねえよ





陽暮はもう追ってこない


心は寂しいと嘆いている


でも…これで良かったんだよね


自分の家まで、ただ歩き続けた



家に着くまで、ずっと涙は枯らさずに



自分の家の玄関に


人影が



「美嵩さん?」


それは湊のお母さんだった



「美嵩さん、どうしたんですか?」


私の涙を見て、湊のお母さんが心配そうに見つめる



私は涙を必死にこらえる


「すいません…恥かしいところをお見せしてしまって……」


そのまま私は涙を拭き湊のお母さんを部屋へ通した



「いえ、私も押しかけてすいません」


湊のお母さんが笑う