離してなんてあげねえよ




「2人が幸せなら…美嵩が笑ってくれるならって思ったんだ!!」


こんなに感情的な陽暮を見た事がない



「だけど美嵩…泣いて……湊の事を思ってただ泣いて…、そんなんじゃ意味がないんだ!」



陽暮が私を向き直る


今度は一点の闇も見せず、心をさらけ出した陽暮がそこにいた



「美嵩を泣かせるならそんな湊との過去なんて必要ない…!!そんな過去なんて…いらない!!」


言い切った陽暮の瞳は、ただ呆然とする私が映っていた



「陽暮…」


ふいっとそこまで言うと陽暮は私に背を向ける



「待って!陽暮!」


陽暮の肩に触れた私の手を、陽暮はパシッと弾いた



「美嵩はなんも悪くない…、だけど俺だって辛いんだ」



そう言って陽暮は歩いて行った



わかった事は…私はすごく陽暮を悩ませて…傷つけている事だけだった