離してなんてあげねえよ




湊のお通夜は、私の家のすぐ近くで行われていた


「…美嵩さん」


湊のお母さんが私を呼んだ



「もう…、来ていただけないかと思っていました。ありがとうございます」




湊のお母さんは頭をペコリと下げた



私の勝手な気持ちで来たくないと思っていたのに、私は湊のお母さんお礼を言われてその場に固まってしまった



「美嵩先生?」


陽暮が覗き込むように聞いた



「あ…、すいません…。本当は私が謝らないといけない立場なのに…」



「いいんです。私はあなたが来てくれただけで幸せです。湊もきっと…きっと喜んでいますよ」



湊のお母さんは微笑んだ