離してなんてあげねえよ




「美嵩先生」



蓮水君が口を開いた


真顔でこっちを見てきたので




つい、ビクッとなった




「な…何かしら?

蓮水君」




「眠たいです…!」




唐突に発せられた言葉は


授業とはまったく無関系なのに




注意することができず




ただぼーぜんとしてしまった




また周囲の不陰気が良くなった




あるいみ天才なのかも…蓮水君…