「いってきます。」

返事がない家に挨拶するのは、なかなかなれない。

実感してしまう、私のとなりにりんがいないことを…。

私は、急いで耳に黒猫と白猫のピアスをつけて家を出た。

私が今日から通う学校は、いわゆる不良高校だ。

私の格好は、黒髪ロング。スカートは膝上だが、他の人よりは全然長い方だ。

まわりを見ると、皆パンツが見えるんではないかと思うほどスカートが短かい。

コンコン

「失礼します、今日転校してきた、大内です。」

私がそう声をかけると、職員室のなかから30代前半であろう女の先生が出てきた。

「おはよう、大内さん。
今日からあなたは、私の受け持つ2-Bに来てもらうわ。」

私は話を聞き流しながら先生の後について教室に向かった。

佐「うちのクラスは癖のある子が多いからなじむの大変だと思うけど頑張ってね」

彼女はそう言って教室の中に入っていった。

数分たつと教室の中が静かになり佐々木先生の声が聞こえた。

教室に入るとザワつくのがわかった。

「みんな静かにしてー。
今日転校してきた大内さんよ。」

「…大内りなです。」

私は自分から話すことが得意ではない。だから、シンプルに自分の名前だけ言って席についた。

私の席は窓側の一番後ろ、誰にもかかわらず、外が見れるのは最高だと思う。

それからホームルームが始まり私は昨日あまり寝ていなかったので知らぬ間に寝てしまった。