彼女と僕の136日間



「リョウスケ!何ボーッとしてるんだ!」
「いて…」

突然の声に驚いたのも束の間、後ろから頭を叩かれた。

「…レナ、おはよう…」
後ろを振り返ると満足気に笑う、レナがいた。

「朝から元気ないぞー?そんなんじゃ1限の体育も乗り切れないよ!」

「レナは朝から元気だね…、いいよ体育なんて。テキトーにやるから」

「ダメだよ!ちゃんとやらなきゃ!リョウは推薦でしょ?成績落ちたら大変じゃん!」


この子は佐藤レナ。
俺の幼馴染であり、彼女である。

肩くらいまでの茶色の髪を後ろでひとつに束ねて、大きな目をくりくりさせてこちらを見る。

150センチの身長に似合わない、部活で鍛えた筋肉を持つ活発な女の子。

とにかく毎日明るくてよく喋る。
友達も多く笑顔を絶やさない彼女はみんなの憧れでもある。



「ん?どした?黙っちゃって?」
「や、なんでもない…」


彼女と大違いだなーなんて思ったけど、
それは黒木リサにも、レナにも失礼だよな、考えるのをやめた。