「すみません、動揺させてしまって…。」
「大丈夫よ、気にしないで…少し、興奮してしまったみたい…」
ハルトの母親は、ペットボトルの水を一口だけ飲むと、心臓に手をあて、呼吸を整える。
俺はまだ、聞きたいことがある。
ハルトの母親と話せるこの機会を逃すわけにはいかない。
「最後に、他に何か気になった点はありませんか?」
「リョウスケ、もういいだろ…」
トモヤが、彼女に気を使ってか、さらに聞き込む俺をとめようとする。
「最後に…っ、どんな些細なことでもいいんで…っ!」
「リョウスケ!」
「そういえば…」
彼女がぽつりと呟いたのを、俺は聞き逃さなかった。
