「みなさん、着席してください…ホームルームを始めますよ」
いつの間にか、予鈴が鳴ったらしく担任が入ってきた。
中年のおばちゃん、井森先生。
あちらこちらにいた生徒も各々自分の席に着く。
全員が席に着き終えたところで、井森先生は話しを始めた。
「みなさん、ご存知とは思いますが、今朝、中林ハルトくんの遺体が発見されました。彼の母親への遺書も見つかり、警察は自殺だと判断したようです」
「…」
クラスの反応は重い。みんながそれぞれ何を考えているのかは分からない。
ただ、みんながハルトのことを考えているに違いない。
「私も彼の死は非常に残念です。言葉に言い表せないほどの怒りを感じております。彼本人も辛かったでしょう。安らかに眠ることを願いましょう…」
井森先生はそれだけ言い残して教室を出て行った。
