彼女と僕の136日間










「…」

相変わらず黙っている彼女。ただ、俺をじっと見る。



「え、えっと…それじゃあ気をつけて、帰って…「っあ…」



俺の声を遮って、黒木リサが何かを言った。














「あ、りがとう…」


蚊が飛ぶような小さな声で、それでもはっきりと聞こえた。

『ありがとう』…


黒木リサの声は初めて聞いたが、予想よりも高くて、可憐で…





恥ずかしそうに下を向く黒木リサが、なんとも愛おしく思えた。