彼女と僕の136日間




この街のような田舎になると電車の本数も少なく、俺が電車に乗ったのは、駅に着いて20分が経った時だった。


ようやく捕まえた電車のなかは、下校中の他校生や仕事帰りのサラリーマンで座れなかった。


俺は立ったまま外の流れる景色を眺める。





レナが好きだ…なんてぼーっと考えている片隅で、ある女性を想い浮かべる。



黒木リサ…


なんなんだよ、この気持ちは…
俺はレナが好きなんだ。
なのになんでこんなにも気持ちが掻き立てられるんだ…




俺は黒木リサが好きなのか…?



今日、初めて目が合ったし…







なんて、な…

俺が彼女をどんなに想ったって、叶うほどの相手じゃないのは知っている。

彼女を好きで近づきたいと思っている男なんてザラにいる。




特別な関係になれるわけがないのに、何期待しているんだ。