私は焼きそば、瑞葵はうどん、七海先輩はピザを注文して外の席で食べた。
「そう言えば、麻子(アサコ)ちゃんって産休に入ったんだっけ?」
七海先輩がピザを頬張りながらそう聞いてきた。
麻子ちゃんとは私と瑞葵のクラス担任の先生。
名字の小野(オノ)先生とは呼ばず、若いからか、みんなからは名前にちゃん付けで呼ばれていた。
去年、結婚したらしい。
旦那さんは中学校の先生だと言っていた。
「昨日から産休に入ったらしいですよ?」
私はそう言って、アイスティーを飲んだ。
「夏休み明けから麻子ちゃんの代わりの先生が来るんだね」
「イケメンだったらいいなぁ……」
瑞葵はそう言って乙女のようにクスクス笑った。
「そんなイケメンの先生なんて、そうそういないよ?うちの学校見てごらんよ」
「確かに……」
さっきまで乙女だった瑞葵は七海先輩の言葉に現実に引き戻された。
産休の代わりの先生って、どんな人が来るんだろう……。
七海先輩の言うようにイケメンな先生が来るわけないか。
漫画や小説の世界じゃあるまいし。



