「ちょちょ、ちょっと待って!」
今度は私が水澤先生を止める番。
「何?」
「頼むって、私がこれ全部1人でするんですか?」
冗談じゃない!
1人でしたら夜が明けるって水澤先生も言ってたじゃん!
「手伝うだけですよねぇ?私、部活に早く行きたいんですよ。文化祭の演奏会の練習があって忙しいんです!」
「誰も1人で、とは言ってないだろ?」
「じゃ、どこ行くんですか?」
「これから職員会議なんだわ。それが終わったら来るから、それまで1人で頑張ってくれ!」
水澤先生は私の言葉を聞く前に資料室を出て行ってしまった。
あの時、お化け役だった人が先生で、またこんな形で再会するなんて……。
私にとって最悪な再会だった。