「私、ここで待ってるので、七海先輩と瑞葵は先に帰っててください」
「私たちも一緒に待つよ?」
瑞葵は心配そうな顔をしてそう言った。
「ううん。1人で待つから大丈夫だよ」
「じゃあ、私も瑞葵はあそこのファミレスで待ってるから、なんかあったら連絡して?」
七海先輩はアパートから見える24時間営業のファミレスの看板を指差した。
「わかりました」
「うん。瑞葵、行くよ?」
「でも……」
「いいから!」
七海先輩は瑞葵の手を引っ張って、アパートの階段に行く。
静寂の中、七海先輩と瑞葵が階段を下りる音だけが響いていた。



