3人でいろんな話をしていたら、あっという間に夕方になった。
晩ごはんは七海先輩のアパートの近くにあるファミレスに行き、ファミレスを出たあとは水澤先生の住むアパートの最寄駅まで電車で行った。
アポを取っているわけでもなく、会ってくれるかどうかもわからないのに、私は緊張して胸がドキドキしていた。
通りすがりの人にメモを見せ、道を教えてもらいながらアパートに着いた時には、すっかり辺りは暗くなっていた。
「着いたね」
「うん」
「私まで緊張してきた」
そんな会話をしながら、アパートの階段をゆっくり上がり部屋の前まで来た。
「呼び鈴、押してみたら?」
「う、うん……」
私は震える手で呼び鈴を押した。
中から微かに聞こえるベルの音。
でもシーンとしたままで水澤先生が出てくる気配がない。
「まだ帰ってないのかなぁ?」
そう言ったのは瑞葵。
「これだけ待って出てこないってことは、まだ帰ってないのかもね」
七海先輩は呼び鈴をもう一度押したあとにそう言った。



