リビングに行くと、お母さんはソファーに座っていた。
「何?」
「こっち来て、ここに座って」
私はお母さんと向かい合わせになるようにソファーに座った。
テーブルにはアルバムが置いてある。
それは前にあったように水澤先生とお母さんの写真じゃなくて、私の小さい頃のアルバム。
お母さんに抱かれた赤ちゃんの時の写真。
お母さんは優しい目で私を見ている。
保育園の時の芋掘りの写真。
お母さんと大きな芋を持って笑顔で写っている。
こんなアルバム、初めて見た。
「裕紀乃がお腹にいたのがわかった時に、絶対に産みたいと思ったの。夢を捨ててでも周りに反対されても絶対に産みたいと思ったの」
お母さんはアルバムを見ながらそう言った。
私は黙ってお母さんの話を聞いていた。



