「実は裕紀乃に話そうかどうしようか迷ったんだ。ほら、別れ方があんな風だったし……」
七海先輩の言葉に、あの時のことを思い出していた。
「でもね、やっぱり黙っていられなくて……」
「七海先輩……」
もしかして……。
「それで明日、アパートに遊びに来ないか?って言ったんですか?」
「そう」
七海先輩はそう相槌を打つとコーヒーを一口飲んだ。
「水澤先生に会ってみたら?」
「えっ?でも……」
あんな別れ方をして、水澤先生は会ってくれるのかな。
私は利用されただけで、水澤先生は私のことが好きではなかった。
だから会いに行っても冷たくされたら……。
でも会いたい。
水澤先生に会いたい。
私の中で怖い気持ちと会いたい気持ちが複雑に混ざり合っていた。



