夏休みが終わった……。 このままずっと夏休みだったらいいのに。 なんて小学生の頃から思っているけど、現実はそんなに甘くなく……。 黙っていても何もしなくても夏休みは終わる。 「夏休み、終わっちゃったね」 朝ーー。 私の机に来た瑞葵は溜め息混じりにそう言ってきた。 「ホントにねー……」 私は机に上半身を倒し、顔だけ窓の外に向けそう言った。 「麻子ちゃんの代わりの先生!めっちゃイケメンだった!」 クラスメイトの茉莉花(マリカ)がそう言いながらバタバタと教室に入って来た。