「病院へ行きましょう!」
今日は土曜日だけど、個人病院なら土曜日は午前中だけ診察してるはず……。
私はスマホを取り出して、この近所の個人病院を検索かけた。
「病院って、大げさ過ぎるよ。ホントに大丈夫だから」
水澤先生はそう言って笑うけど、もしインフルエンザや他の病気だったらどうするの?
「ダメ!熱が全然下がってないし、ただの寝不足からくる熱じゃないと思うし……」
「俺、今足元フラフラしてるし、車を運転すること出来ないよ?大倉が背負って連れて行ってくれるの?」
「えっ……あ、いや……」
そっか……。
高熱の中、運転するのは危険だよね。
私には水澤先生を病院に連れて行ってあげることも出来ない……。
「だから寝て少し熱が下がったら病院には行くから。大倉の気持ちだけ受けっとくよ」
水澤先生はそう言って、少し力無く笑うとそのままソファーの上に横になった。