なんなのよ!アイツ!
ムカつく、ムカつく!
あぁ!ムカつくーー!!
私は怒りながらゲートまで行ったからか恐怖なんて全く感じなかった。
ショップにいるとLINEがあったけど、ゲート前に七海先輩と瑞葵はいた。
「おっそーい!」
七海先輩が笑いながらそう言った。
「お化け屋敷どうだった?」
瑞葵がそう聞いてきた。
「リタイアした」
「はっ?」
「えっ?リタイ、ア?」
「そうリタイア」
私の怒りは収まらない。
「裕紀乃、怒ってる?」
七海先輩が恐る恐るそう聞いてきた。
怒ってます!
てか、イラついてます!
それは七海先輩と瑞葵にではなくて、アイツに。
でもそんなこと言えるわけもなく……。
「怒ってませんよ?」
そう嘘をついた。