病人が寝てるから、ピッカピカに掃除をすることも出来ず、ゴミを拾ったりするだけの簡単な掃除を終わらせた。
お粥なら食べれるかな?と思い、キッチンへ行く。
お米の場所がわからず、扉という扉を開けお米を探すとお米が入ったケースを見つけた。
冷蔵庫に買って来たケーキを入れる時に見つけた卵。
それを使って、たまご粥を作った。
「先生?お粥、作ったので食べて下さい」
私は水澤先生の体を軽く揺すって起こした。
「ゴメン、食欲ない……」
「ダメです!ちゃんと食べないと!起きて下さい!」
「お前、母ちゃんみたいだな」
水澤先生はそう言ってクスッと笑うと、ダルそうに体を起こした。
母ちゃんって……。
「食べられるだけでいいですから。残してもいいから食べて下さいね」
「あ、うん……」
私はお粥を茶碗に適量入れて、レンゲで救うと“フーフー”した。
「はい、あーん」
水澤先生の口にお粥の乗ったレンゲを持って行く。
「自分で食べれるから」
水澤先生はそう言って、ケラケラと笑う。
「あ、ゴ、ゴメン、さない……」
何か必死になり過ぎて、つい……。
私は持っていたレンゲを茶碗に戻した。
「でも、たまには食べさせてもらうのもいいかもな」
水澤先生はそう言って、レンゲを持っている私の手を掴んで、そのまま自分の口に持って行った。
胸の鼓動が“ドキドキ”と早くなる。
「美味しい」
水澤先生はそう言ってニッコリと微笑んだ。



