「私、帰らない!」
自分でもビックリするような言葉が口から出た。
水澤先生のためには帰った方がいいのかもしれない。
でも、ほっといて帰ることなんて出来ないよ。
「大倉……ワガママ言わないでくれよ……」
水澤先生が深い溜息をついた。
「でも私、先生が!」
「いいから帰りなさい。これは先生からの命令」
その時、水澤先生の足元がフラついたのか、玄関の壁にもたれるようにその場にしゃがんだ。
「先生!大丈夫?」
私は玄関の中に入り、持っていた荷物を玄関の床に置いた。
そして水澤先生の腕を掴んだ。
熱い……。
スウェットの上からでも水澤先生の体温が高いことがわかる。



