次の日ーー。
夜、私は水澤先生の家の玄関前に立っていた。
クリスマスでも平日で、学生である私は冬休みだけど、水澤先生は仕事。
そんなことスッカリ忘れてて、昼間に行こうとしたら七海先輩からLINEがあった。
『先生たちは昼間は仕事で学校だろうから、行くなら夜だよ!』と。
『夜なんだから、そのままお泊りしちゃえば?』ともきたけど、そんなの無理ですから……。
瑞葵からも同じようなLINEがきてたな。
2人とも、他人事だと思って。
でも2人には感謝してるけど。
手には昨日買ったクリスマスプレゼントと来る前に買ったケーキとチキンと飲み物。
クリスマスプレゼントは高校生の私が買えるものに限度があって、七海先輩と瑞葵と相談しながら買ったのは天然石と革紐を使ったブレスレット。
それをクリスマス用に可愛くラッピングしてもらった。
小さく深呼吸をして、少し震える手で呼び鈴を押す。
呼び鈴の音が響いて聞こえてきたけど、応答がない。
あれ?いないのかな?
駐車場に車はあったからいると思ったけど……。
クリスマスだから出掛けてるのかも。