「…………なーんてな。嘘」
はい?
「嘘?」
「そう嘘」
ムカつく……。
怒りがワナワナと湧いてくる。
「あれ?本気にした?」
お化け役が私の側に来て、俯いていた私の顔を覗くようにしてそう言った。
「人をからかって面白いですか?」
「はぁ?冗談だろ?」
「…………つく」
「はっ?」
「ムカつく!」
“バッチーン!”
私はお化け役に思いっきりビンタを喰らわした。
「…………って!」
お化け役が頬を押さながら私を見てる。
何か言いたそうにしてるお化け役。
でも私はお化け役を無視して扉を開けて外に出た。



