スマホの時計を見る。
12時を過ぎていて、今日は午前中だけの部活だったから、もう部活は終わってるはず。
結局、部活に戻ることは出来なかった。
でも荷物は部室にそのままだから取りに帰らなきゃ。
目に入る手の甲。
そこに書かれた水澤先生のメアド。
指でゴシゴシと擦って消そうとしたけど、字が滲むだけで消えない。
私の気持ちもこのボールペンの文字のように滲んで、そのうち消えていけばいいのに……。
そしたら楽なのに……。
「裕紀乃!」
後ろから声をかけられ、背中をバンと叩かれた。
振り向くと、そこには七海先輩と瑞葵が笑顔で立っていた。



