「大倉?手出して?」 水澤先生はそう言うと、短くなったタバコを携帯灰皿に押し付けた。 「えっ?」 「いいから」 なかなか手を出さない私には水澤先生は私の手首を優しく掴んだ。 いきなり手首を掴まれて“ドクン”と胸が高鳴る。 「ちょ、ちょっと」 手を引っ込めようとしても水澤先生は手首を離してくれない。 空いてる手でスーツの内ポケットに手を入れて、ボールペンを取り出した。 私の手の甲にボールペンで何かを書いていく。 アルファベットが並んだ文字。 えっ?これって……。