放課後ーー。
教室の前の椅子に座ってると、私の前に三者面談をしていた赤羽(アカバネ)君が母親と一緒に教室から出て来た。
「大倉、バイバイ」
赤羽君は笑顔でそう言って手を振ってきた。
「バイバイ」
私も手を振り返し、お母さんには会釈をした。
赤羽君が終わって、次は私の番なのに、まだ来てない。
多分、もう来ないかも。
「あれ?大倉?親御さんは?」
教室かのドアから顔を出した水澤先生がそう言ってきた。
「……まだ、です」
なるべく水澤先生と目が合わないように下を向いてそう言った。
「そっか……。プリントはちゃんと渡したか?」
「渡しました」
「連絡してみたら?」
電話したって出ないよ。
いつもそうだから。
「あ、あの、もういいです。私、帰ります」
私はカバンを持って立ち上がった。



