「ジャンケンしよ?」
七海先輩の声に並んでいた私たちは円になった。
勝てばいいのよ。
勝てば。
「ジャンケン、ポン!」
3人で一斉に声を出す。
七海先輩と瑞葵はグー。
私は…………。
…………ゲッ!
「裕紀乃の負け〜!」
私の指はチョキの形をしていた。
マジか…………。
「私と瑞葵は出口で待ってるからね!」
立ちすくむ私に七海先輩はそう言って、瑞葵と出口の方へ行ってしまった。
どうすんの?
このまま、ここにいても仕方ないし……。
ここは腹をくくるしかないのか。
「絶対にそこにいて下さいね!」
私は七海先輩と瑞葵に聞こえるように大きな声でそう言った。
七海先輩と瑞葵は笑顔で頷く。
そして、私はお化け屋敷に向かって、ゆっくり歩いて行った。



