水澤先生と何も話さないままコンビニに着いてしまった。
「あ、ありがとうございました……」
「うん……」
私はシートベルトを外して助手席のドアを開ける。
「大倉?」
「はい」
車から降りようとした時、水澤先生に名前を呼ばれた。
“トクッ”と胸が小さく跳ねる。
「今日は、その悪かったな……」
「いえ……」
「そのお詫びと言っては何だけど、大倉のお願いを1つだけ聞いてやるよ」
「えっ?」
私は目を見開いて水澤先生を見る。
「コンビニで何か買ってやろうか?」
「いや、いいです……」
水澤先生はどうしてそんなことを言ってきたんだろう……。
水澤先生はただのお詫びのつもりでも、そんなこと言われたら私、勘違いしちゃうよ。



