「チカラー!起きなさい!!いつまで寝てんのー!」
したの部屋で叫んでいるのは母のマリアである。実名はもちろん違うがマリアと呼んでくれと言われている。訳が分らない。見た目は至って普通だ。
「もう起きてるよ。」
朝ごはんの準備ができている食卓にいくと、父もいた。
「…おはよう。」
「おう。」
父は寡黙である。昔から多くを語りたがらない。そして家族全員が父のことを語らないのも暗黙の了解だ。どう生きてきたのかわからないが、今は家族を支えてくれている偉大な父である。
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