君の瞳に、恋をした。

がたん、ごとん。



がたん、ごとん。



電車の揺れる音。



どことなくその音とゆれは、私の眠気を誘う。



「……ふぁ。」



どこからか聞こえたあくび。



つい、私は聞こえたほうを反射的に見る。



すると、相手のほうも周りを気にしていたみたいで、目が合ってしまって、ぎこちなく、私は視線をまた前に戻した。



そういえば今の人、かっこよかったけどかわいかったなぁ。



ドアの前に立っていた人は男の人で、170ぐらいはありそうな身長に黒髪で、どこかの学校の制服を着ていた。



落ち着いていて、大人びた漢字の雰囲気を持っていた彼。



あくびとか、どこか抜けているようなところを見ると、何か可愛く思える。



ギャップみたいな……?