「なぁ、今日風紀検査だっけ?」








「確かそうだった気がする!」









私の横に想空くんが立って、想空くんの横に柊音くん。
私のもう片方の隣には火蓮。








「俺、またピアスダメかよー。」








「柊音も懲りないわね。塞いじゃえばいいのよ。」








「俺は開けたくて開けてんのー。」








こんな二人のやりとりを毎朝見ている。








「想空くんも前は開けてたよね?」








「うん。だけど、進路もあるからね。恋華は開けちゃダメだよ。」








そう言って優しく私の耳を触る想空くん。








「開けないよー。」








私は怖いから開けられないんだよね。