ボクじゃダメですか…


『もう飲めない...』

『弱いんですね』

『章大くんももうやめとこ?』

『はい...亜矢さんの言うことちゃんと聞きます』


私たちは店から出て無意識に2人で空を見上げていた


『やっぱり明日はいい天気ですね...』

『そうだね、明日は...』


そう言いかけた私は温かく包まれていた

気づくと章大の腕の中にいて動けなかった


『今日は本当にありがとうございました』

『う、うん...』

『亜矢さん?ボク...ボクとまた会ってくれますよね?』


私はそっと章大の腕からすり抜けた


『亜矢さん...ボクと付き合ってもらえませんか?』

『...』

『信じてもらえないかもですけど...』


『ごめんね』


章大の言葉を遮るように私は答えをだした


『年下だからですか?』

『章大くん、酔いすぎちゃったみたいだね』

『そんなに酔ってないです...』


腕を捕まれて真剣な目で真っ直ぐ見つめられた






『ボクじゃ...ダメですか』