「年上って言うのもあるけど、すごい落ち着いてるし、すごい優しいよ。あの天然の千代の事すごい守ってくれるし、すごい見るからに溺愛してるって感じ!それに目線が超温かいの!」
ペチャクチャと親友とその男の思い出話を語りだす澄子。
穏やか・・・優しい・・・溺愛・・・目線が温かい・・・。
はっきり言って自分とは正反対の人間な気がする。
親友の千代って女は、見るからに澄子よりももっと天然っぽく、ふわふわしていて誰かが守ってやらないとフッと消えてしまいそうな感じだ。
その男なら、想像はつく。
童話で行けば絶対王子様タイプだな。
童話で行くと俺って・・・なんだろ。
狼、とか・・・。
「ね?猛聞いてるの?」
「あ?悪い何にも」
「もう!!猛が聞いてきたのに!」
プリプリと怒りながら、店員にお冷を下さいと注文をしている。
長い話をして、喉が渇いたんだろう。
「私お手洗い~」
相変わらず慌ただしいやつだな、そう思いながら澄子の背中を見つめる。
「ハァ・・・」
旅行か・・・しかも4人で旅行。
澄子には楽しませてやりたい。そう思うけど、自分のこの性格は変えれない事は分かってる。
穏やかでも、目線が温かい訳でもない。
今までコンプレックスとかに思ったことは無かったけど、
今初めて自分の社交的の無さに少し嫌気がさしてる。
澄子が4人で旅行に行きたいと言った時、「いいよ、楽しそうじゃん」そう言ってやる事が出きる男にいつかなれんのか?


