「分った、行くよ」
「本当!?」
やった~~そう言いながらストンと椅子に座ると、周りのお客さんがジロジロと私の事を見ていた。
「行くけど・・・。お前、声でか過ぎ・・・」
ハァっと呆れたようにため息をつく猛は昔から変わらない。
そうだね、私達変わらずこんな感じでいいんだね。
いくつになっても、変わらない関係ってすごく素敵かも。
「一ヶ月無しとか無理だし、つーか今もしたいし」
「もう!バカ!せっかく今良い感じだったのに!」
デリカシーが無いんだから!
「それにしても・・・」
ハァっと再びため息をつく猛。それは呆れてでもなく、なんだか重たいため息だった。
「なぁに?」
「・・・その澄子の親友の子の男ってどんな奴なんだよ?」
「親友の子って千代だよ!高校の時の!」
まったく~全然人の顔とか覚える気無いんだから!
「彼氏さんはね~2個上の先輩で、すっごい穏やかな人だよ?」
「穏やか・・・」
ピンと来ないようで、眉間にしわを寄せる猛。
確かに猛に“穏やか”の文字は似合わないもんね。


