なんて考えてる間にも時間は…
「8時10分?!」
まだ朝ごはん食べてない!!
どうしようどうしよう〜〜〜お腹鳴るのはやだしなあ〜
「コハルー!遅刻するわよ!!」
「はーい!!分かってるよーーー!」
朝ごはんのことなんか、のんきに考えてる暇はまったくないようで、お母さんの声が家に響く。
「いってきます!!」
「いってらっしゃい!亜樹くんに迷惑かけちゃダメだからねー」
最後の言葉は無視して、私の家の前で自転車に跨るアキちゃんの後ろに乗る。
「結構待った」
「ごめん。アキちゃん!ジュース奢るよ!」
「えー、駅前のカフェにしようよ」
「うっ…少し高いじゃんか!」
「だって遅れそうだよ」
ほら、と見せられた時計は
「8時30分!!!!??」
嘘でしょ、そんな時間だったの?!
「まあ、とりあえず朝ごはん食べなよ」
猛スピードで漕ぎながら、自分のポケットからおにぎりを取り出したアキちゃん。
「アキちゃん、本当に神様!大好き!」
「はいはい〜とりあえず食べなさい」
景色がどんどん変わっていって、小さく見えてた学校がだんだん近くなっていく。
これが私の毎朝の日課だ。
