風は囁く「君と輝きたいから」

だけど、そのメデューサを1番の仲良しと言える周桜くん。

何だか凄すぎて遠い人みたいに感じる。


「お前さ、Nフィルとの契約10月までだよな。
その後、決めてるのか?」

周桜くんは、いつもの席で安坂さんに訊ねられている。


「……迷ってるんです。今のままだと目指してる
エリザベートには届かない」


「エリザベート……って、エリザベート国際音楽コンクール?」


「ええ。来年はヴァイオリン部門、続けて再来年ピアノ部門が……」


「まいったな……ったく。ショパン、チャイコフスキーコンクールに並ぶ3大国際音楽コンクールだよな」


「目標は決勝進出なんですけど……」


「決勝にはって……言うね~。普通はさ、予選すら通過できるかどうかを心配するだろ」