風は囁く「君と輝きたいから」

「どんな顔して話したんだろうな。弱ってるところも落ち込んでるところも1番見られたくない相手だろうに」

安坂さんが辛そうな顔をして、長椅子に座る。


「ゲッ、そんなに気落ちしてるの?」

病室から聞こえた詩月さんの細い声。

落ち込んでいるのは、わかっていた。

明るく言って、自分のテンションを上げておかなければ……と思った。


「学校の話でも仕事の話でも、何でもいい。気を遣わずに話してやって」

第一印象が恐い人だと思っていた岩舘さん。

そんな岩舘さんが、すごく暖かく優しい人に思える。


「初対面の時。詩月がお前に、安心しきったみたいに寄りかかって寝てただろ。あんな姿、初めて見たんだ」


「撮影で疲れてたんだよ」