突然手を握られ引っ張られた。慌ててうーちゃんに荷物を渡して、きーちゃんに引っ張られるがままグラウンドのコースへ。


「二人三脚とか無理だよ!!」

「俺とココちゃんなら大丈夫だって!!」


笑顔で足に紐を結びつけるきーちゃん。さっき何人もこけている人を見ていたから、不安しかない。


「ココちゃんは左足からね!」

「わ、分かった!!」


こける覚悟をして二人三脚の一歩を踏み出した。

緊張するし周りの視線に落ち着かないしで体に力が入る。きーちゃんの腰に回した腕にも自然と力が入ってしまう。


「あと少しだよ!」


それに引き換え余裕なきーちゃん。人を巻き込んでおいて……と思いながらも、楽しそうだからまぁいっかと思ってしまった。


「ゴール!!」


無事にゴールの紐を切り、ホッとした。


「はぁ、はぁ……良かった、こけっうわっっ!?」


安心したせいか足がもつれて前に倒れてしまった。