めくるめく恋心

さらさらストレートの髪の毛は暗めの茶色に染められ、笑った顔はとても人懐っこい感じがした。けど少し悪戯っ子みたいに見えるのは、笑ったときに見える八重歯のせいかもしれない。うーちゃんと同じくらい背が高くて、身長だけ見ると威圧的なのに、何故が可愛く見える。


「ん? 俺の顔になんか付いてる?」

「あ、ごめん! 可愛い人だなって思ってつい......。」

「可愛いよりカッコイイの方が嬉しいんだけどなー。」


顔を覗き込まれ、つい体が後ろに引っ込んだ。

_ビックリした。


「何今の!? 傷付いたぁぁぁー!!」


そう言いながら肩をガクッと落とす恭平に慌てて声を掛けた。


「ち、違うよ!! ちょっと驚いちゃって、嫌だったとかそんなんじゃなくってね! あの、その、だから......ご、ごめんね?」

「ぶっ、あははは!! もう無理! 心ちゃんチョー素直!! 腹イテ〜〜!!」


急に顔を上げて笑い出した恭平に驚いた。

_え? 怒ってたんじゃないの?

うーちゃんの顔を見ると溜息をつかれ、からかわれてたんだと気付いた。まぁ、本当に傷付けてなかっただけ良かったのかなと思った。