めくるめく恋心

今日と明日は営業時間が短くて、いつもよりも早くバイトが終わった。家に帰るまでの間、たくさんのカップルとすれ違った。いつも同じくらいのカップルとすれ違ってるかもしれないけど、今日は特に多く感じた。

途中街中のイルミネーションに見惚れて立ち止まった。周りからは一人で寂しい奴って思われてるかもしれないけど、気にせずスマホで写真を撮った。

家に帰り着くと家の中はシーンっと静まり返っていた。千代さんは夜勤、昭人さんは出張、うーちゃんは欄先輩と予定が入っているって聞いてたから分かってた事だけど、それでも寂しいと思ってしまった。

部屋で着替えて、プレゼントを持ってきーちゃんの部屋にお邪魔した。当然の事ながらきーちゃんは部屋にはいない。

_きーちゃんの部屋に入るの久しぶりだな。

このお家に引っ越してきた時以来かもしれない。

_きーちゃんの匂いがする。

枕元にプレゼントとメッセージカードを置いた。プレゼントとメッセージカードを置いて直ぐに出るつもりだったけど、ベッドに腰掛けて部屋の中を見渡した。

一通り見渡して、枕の上に頭を載せた。


「うーちゃんの部屋とは雰囲気が違う……。」


うーちゃんの部屋は行き慣れてるけど、きーちゃんの部屋は来慣れていないせいか変な感じがした。それでも目を閉じるときーちゃんが傍に居るみたいで、妙に落ち着いた。

_本当は直接プレゼント渡したかったけど、置いておいた方が早く渡せるよね?


「早く帰って来てよ……。」


思わずそんな言葉が口から漏れた。

_もしもサンタさんがいて、プレゼントをくれるならきーちゃんに会わせてほしい。 どうか気持ちを伝える時間と勇気を下さい。