帰りにコンビニに立ち寄った時に、ふと雑誌コーナーに目が向いた。女性誌の表紙に写っている数人の女の子。その内の一人は奈々子ちゃんだった。

＿気にしだすと見つけちゃうもんだな……。

雑誌を手に取って奈々子ちゃんを見ていると溜息が漏れた。

＿従兄弟で居る事を決めたのは私。　きーちゃんが奈々子ちゃんと関係をもってようが、付き合ってようが、私に文句を言う資格はない。　でも好きなんだから気にする資格はあるよね？　ん？

スマホが震えて画面を見ると、葉山さんからの着信だった。

＿葉山さんから電話って珍しい。


「もしもし。　どうしたんですか？」

「心ちゃん今何してる！？」

「今学校帰りですよ。」

「助けてほしいんだけど、今から言うところに来てくれない？」

「いいですけど……。」


＿どうしたんだろう？


「口頭だと分かんないかもしれないから、やっぱメール送る！！」

「分かりました。　待ってますね。」


電話を切って数分後葉山さんからメールが届いた。

メールにはどこかの住所と“着いたら連絡して。”と書かれていた。