秋ちゃんと会ってから数日が過ぎた。未だに頭の中は秋ちゃんでいっぱいだけど、時間は勝手に過ぎていく。


「バイト見つかった?」

「まだ。 コンビニ、ファストフード、ファミレス……どれにしようか悩んでる。」


ニューヨークの両親に電話をしてバイトの話しをすると、いい経験になるしいいんじゃないかと言われた。ただし、学業を怠らない事を条件に。


「ファミレスは右京が許さないんじゃない?」

「何で?」

「一番客と近いし、過保護な右京ママは許さないでしょー。」


愛の言葉に笑ってしまった。みんなの中で右京はママの位置を確立してしまい、私も錯覚してしまいそうになる。


「笑いごとじゃないでしょ。 このままだと彼氏すらできないよ。 マジで。」


彼氏か……。秋ちゃん以外今は考えられないな……。秋ちゃんいがいの男の人なんて、今の私にしてみたらみんな同じ。いつかこの気持ちも薄れるのかな?違う誰かを好きになれるのかな?

_いくら考えても分からない。


「何かあったっしょ?」

「え……?」


ドキッとした。咄嗟に笑って誤魔化した。


「まぁ言いたくなきゃいんだけど、吐き出した方が楽になる時もあるし、我慢できなくなったら言いなよね?」